人生何が起きるかわからない。
夢に破れ、もうなにもかも終わりだと絶望に打ちひしがれていたわたしが、日本を飛び出しドイツに、しかも仕事としてオファーを受け、お金を貰いながら来ている。それだけで充分なのに、バレエになんの繋がりもないわたしが世界中のトップバレエスクールの校長先生やバレエ団のディレクターと共にディナーテーブルを囲んでいる。

今後、なにをすれば世界中のバレエ界を支える重鎮たちと出会う機会があるのだろう。
この瞬間を得られることが人生の中に設計されていたうえでのあの絶望なのであれば、この人生、うまくできているなと思えた。
この貴重な経験を通して、各国を代表して来られた先生やデイレクター方に、人生について、どのような経緯で今に至るのか、挫折したことがあるのか、どう立ち直ったのか、沢山のお話を聞いた。夜11時近くまで、ワインの次はビールを飲んで。

そこで得た学びを6つシェアしようと思う。自分を勇気づけたり前を向く「なにか」が欲しいとき、また読み返しに来てほしい。
①落ち込んだあとは勉強を続ける。自分に磨きをかける。
挫折や人生の下り坂を経験したことのない人なんて、きっといないだろう。どんな人だってなんらかの葛藤を経験している。落ち込んだあとはひたすら目標に向かって打ち込んで、勉強し続けて、自分に磨きをかけてどんなチャンスが転がってきてもいいように準備を万全に。
② 正しいタイミング(時)と場所が必ずあることをいつでも忘れない。
なんで自分ばかり、なぜこのタイミングでと思うことがあると思うし、本当に辛い。いつ夢が叶うんだろうかと、待っている間が本当に長くて辛い。だが、何事にも誰にでもその人にとっての正しいタイミング(時)と正しい場所があることを忘れてはならない。その時にその場所にいけてよかったと思える時が必ずくる。
③どうして続けられるのか、それは好きだから。好きの他に理由はいらない。
本当に辛い期間を「なぜ」乗り越えられたのかと尋ねてみると、その答えは「好きだから」。その先生は本当にバレエが好きだった。好き、やりたい、という気持ちを大切に、モチベーションに変えて続けてきた。好きなこと、諦められないし止められない。
④自分の目標としていた場所に手が届いたら、自分の価値をどんどん自分であげていく。
耐えて耐えて目標にしていたところに手が届いたら次にすることは「自分の価値をあげる」こと。ある先生から面白い話を聞いた。
その先生をすごく気に入ってくれている先生から推薦を受け、モスクワのバレエコンクールの審査員として招待された時のこと- ギャランティについて尋ねられ半ば冗談のつもりで希望の3倍の額を提案、するとその場で「わかった」と希望額を現金で渡されたそう。
その金額に見合った仕事をしようと(いい意味で)自分にプレッシャーをかける環境が自動的に創られた結果、それが他のコンクールにも多く呼ばれるきっかけになったらしい。経験を増やし自分の価値を段々と上げていくことも大事なのかもしれない。きっと今はその準備期間。
⑤利益を一番に考えないこと。(お金ももちろん大事だけど)
何か1つ達成するには何か1つ犠牲にしなければならないとよく言うが、それは「利益」かもしれない。どの先生方も利益は一番には考えないとおっしゃっていた。自分の(バレエに対する)好きだという純粋な気持ちやその本質がぶれていってしまう。利益は後からついてくる。
⑥大多数の「良い」ではなく、自分の心地の良いほうに。
先生が大事に育てた生徒が、社会的にも、バレエ界でも誰もが「いい」と太鼓判を押す学校に奨学金をもらって待望の入学をした。が、ある日急に「私には合いません」との連絡が。違う学校への転校を考えているとの報告を受けた。
こんなにもいい学校で、知名度もあって。なぜ?と思うかもしれないが、それが全員の正解とは限らない。その生徒も現に転校先で毎日幸せに生き生きと活躍しているそう。夢として設定したその場所が想像と違うことももちろんある。考えて、相談して、自分の心地いい場所を探し続けよう。
半年分のハグと握手の数を一夜に凝縮したあの夜が、夢のようで、だけど既に恋しい。

