1年は、短いようで長い。毎年この時期になるとそう感じる。
どうしても色々なことを振り返りたくなるこの季節。
対外的にも変化の多かった今年。変わったことがたくさんあった中で、自分にとって変わらないことが見えてくる。自分にとってずっと変わらないものってなんだろう。変化が多い1年こそ、そんな目線で振り返りをしてみたい。
変わらないこと
お酒とご飯への愛。

なぜこんなにお酒とご飯が好きなのか、と自問しても分からない。おいしいお酒やおいしいご飯は、いつだって生きる喜びなのだ。
今年もたくさん飲んでたくさん食べた。家で本を読みながらお供にちょこまか何かを作って食べている時間、家族や友達と何軒も食道楽してる時間、食は幸せに直結している。
そう思えること自体、当たり前ではなく幸せなことだ。
ご飯もお酒も、「おいしいもの」の気をほぐす力は魔力だと思う。どんなにネガティブな気持ちがあっても、おいしいものがもうどうしようもなくおいしい時、自分の単純さに飽きれる。でも一方で、そんな自分に安心もする。

音楽への愛。
今年聴いた音楽を振り返ることは、その1年の感情を振り返ることとほぼ同義だと思っている。音楽自体への愛、これはもうずっと変わらないが、聴く音楽は毎年かなり違うから面白い。
変わったことといえば、今年は,椎名林檎とK-POPがSpotify のランキングをほぼ占めるという、去年の自分からは想像もできない年だった。後半ちょっとだけロンドンに行ってからは久しぶりにOasisとPink Floydもよく聴いてた。来年も椎名林檎とK-POPに傾倒しつつ、もっと色んな国の色んな音楽を聴きたい。
知らない音楽をもっと聴きたい、というのは色々な原動力のひとつかもしれない。
そういえばこの間西荻の喫茶店Juhaに5年ぶりくらいに行ったら、看板の「COFFEE, ROMANCE, MUSIC」という言葉の選択にグッと来た。自分の喫茶店の看板に3つしか言葉を選べないとしたら、何を選びたいだろう。

人とのお話
素敵な人というのはたくさんいて、お話するのはいつだって楽しい。友達との出会いというのは私が人生で最も感謝していることのうちのひとつ、かつ人生で起こりうる最も素晴らしいことのうちのひとつだと思っている。大袈裟でなく。

私の大好きなAnaïs Ninが言うように、「ひとりひとりの友達が私の中で世界を表している。この出会いによってのみ、生まれる新しい世界というものがある (意訳) 」は本当にそうだと思う。
映画への愛。
映画がとにかく大好きで、帰り道はTSUTAYAで映画を借りて親に怒られるくらい映画を観る中学生活、学校帰りこっそり制服を着替えてナイトシアターを観に行く高校生活、少しでも時間があれば名画座に足を運ぶ大学生活だったので、もちろんそれに比べたら卒業後、特に今年は本数は見ていないかもしれない。
だけどやっぱり、映画が大好きなことは変わらない。この間、シアターイメージフォーラムで、Bette GordonのVariety を観て、ニューヨークにまた行きたくなった。
映画は、知らない世界の一片をみせてくれる、もそうなんだけど、私とって映画は「世界をもっと知らないものにさせる」の方が強いかもしれない。世界は私が思うよりずっと広くて、まだまだ知らないものがたくさんがあるんだ、と知らせてくれるもの。

この間初めて使ってみたTimeleft(5人の見知らぬ人との食事が用意されるアプリ)で帰りの電車が一緒だった子が、「良い瞬間を写真に残すんじゃなくて、写真に残すから良い瞬間になると思うんだ(意訳)」と言っていた 。
私も、ニュアンスは違うかもだけど似ているようなことを映画に思う。
「みるに値するから映画にするんじゃなくて、映画にするからみるに値するようになる」こともあると。生きることの不思議・魅力・執念、自分の渇きも熱も、全部。そこにあることを、認めさせられるもの。
宮崎駿の言う、「この世は生きるに値するんだと子供たちに伝えたい(意訳)」、それをできるのは映画だけではないが、映画にはそれができる力があると思っている。
学大とゴールデン街への愛。

学大(学芸大学駅周辺)は、いうまでもない。2年半前に学大に引っ越して本当によかった!
学大をなぜ好きかというと、大島弓子さんのロストハウスを読んでほしい(学大は1ミリも出てこないけど)。読んだ時に、これはつまりは学大だ、と思ってしまった。街という場所を作っている人たちがいて、どうしてもそこに行きたくなってしまうこと、鍵が空いていて、どうしても何度でも入りたくなってしまうこと。
自分で住む場所を選べるって、大人になって本当によかったことだ。この街が好き、という街に出会えたことのかけがえのなさ。ロストハウスは、一言でいうと居場所と自由の話だと思っているけれど、学大はその両方があると感じてしまう。
ゴールデン街は、大学卒業依頼ご無沙汰だったけれど、今年になってまた行くようになった。ゴールデン街で飲む金曜日は本当に楽しい。
最後に、仕事への意思。
今年の4月に転職し、生活がガラッと変わった。業界が全く違うので、始めは知識もなく、クビになったらどうしようと本気で思いながら、久しぶりに人からの期待を過度に意識してプレッシャーを感じたりしていた。
私にできることってなんなんだろう、それをいっつも考えていた。そんな中、短い期間とはいえ11月にイギリスに出張に行き、出張中に目標を達成できたことは、とても嬉しかった。やっぱり、何か目標がありそこを目指すこと自体が幸せなのだ。もちろん上手くいかないこともあるけれど。
そしてだからこそ、仕事終わりに飲むビールもおいしいんだもん。怠惰な生活ではお酒はあまりおいしくない。

ただ、仕事は全てではないし、人は働かなくても、人の役に立たなくても、価値は変わらない、と常に思っている。だからこそ、椎名林檎の「価値は生命に従って付いている」という歌詞を聞いたときは、いわゆる自分の価値観の根底にあるものの標語が見つかったように勝手に思えた。(急に椎名林檎の話すみません)
だから、働くことが難しい人がいたら、無理しなくていいよ、そういう時に無理しなくていいように、私みたいな今たまたま働ける状況の人が働くから、と言いたい。仕事が変わったって、仕事に対しての思いが変わったって、そういうところの感覚はずっと変わらない。

今年はどんな1年だった?やっぱり「何もなかった」なんていう年は一回もなくて、嬉しいことも悲しいことも、必ず色々な感情を経験している。だからこそ、1年を何度でも振り返る機会のある年末が、私はやっぱり大好きなのだ。
また来年はどんな1年になるんだろう。
楽しみだな〜やっぱり生きることは面白く、幸せだ。

