前編では私が学生時代に経験した3つのインターンのうち2つについて紹介させて頂きました。
ニューヨーク、ロンドン、ミラノ、パリの4か所で行われるファッションウィーク。
COSTARELLOS(コスタレロス)というブランドでの1週間のインターンを通して触れたパリのファッションウィークに刺激を受け、それ以降他のファッションウィークにも携わってみたいと強く思うようになりました。
ファッションウィークインターンのリアル
パリ、COSTARELLOSのインターンを紹介してもらった有料のエージェントが後に倒産し、もうエージェントは頼れないと思い、6月にインターンが終わった直後にロンドン、ミラ ノ、パリでショーを行う全てのブランドにアタッキングのメールを送りました。
数は数えてないで すが、200とかですかね?でも、最終的に、1ヶ月の長期で受け入れてくれるブランドは ANNAKIKI(アンナキキ)の1つだけでした。
1ヶ月いたといっても、ショー当日の2週間前までは本当に暇で、タスクを何も用意されていない状況でした。自分から何かできることはないか聞いてみて、ショーのノベルティを用意したりするくらいで、1日中やることがなく仕事をしているふりをしている時 も多かったです。(笑)

残りの2週間は本当に怒涛で、朝9時から夜22時までお昼休憩なしのぶっ続け仕事でした。
まず任されたのはキャスティングのアシスタントで、全モデルのウォーキングを撮影し、当時コロナで中国にいたデザイナーに転送する仕事(コロナじゃないとないポジションだったから、ラッ キー)。
その後は、キャスティングを経て確定したモデルのフィッティングアシスタント。 私が関わっていたのはキャスティングとフィッティングだけだったのに、ファッションウィーク中は最後までバッタバタ…最終日までモデルの入れ替わりがあって、前日の夜まで結局フィッティングをしていました。
「どのくらいのモデルの顔と名前覚えてる?」

ショーの当日は、バックステージの管理をするポジションを与えられて、本当に嬉しかったのを覚えています。数日前に、雑談の延長で、「どのくらいのモデルの顔と名前覚えてる?」とボスがモデルボードの名前だけ隠して見せるんです。
それで私は、忙しいなりに、モデルの顔と名前は把握できている方がいいかもな…という軽い気持ちで覚えており、それが功を奏して、ほとんどのモデルの名前を答えることができたんです。その輪の中で私が一番答えられたから、「それならあなたにバックステージを任せるよ」と言われたんです。本当に、心が躍った瞬間でした。

当日は来たモデルを一人一人チェックして、あなたは衣装から、あなたはヘアへ、など指示出しをし、最終的にリハまでに全員の準備ができるように進行していく仕事。その時のヘアメイ ク、メイク、スタイリスト、そしてボスも私も、全員がいいものを作るぞ!という一つになった空気があって、気持ちよかったです。モデルとも、もう一緒に仕事をした中って感じで、仲良くなれたのが嬉しかったなぁ。
実際にやってみて
パリでのインターンは、正直英語力も不安だったし、自分はファッションの専門学校に通っていたわけでもないので本当に自分に自信がなくて…。でも少なくともやる気だけは見せとこうと思い、朝は誰よりも早く出勤していたし、一つ一つの大したことない仕事もきっちりやるように心がけていました。
そしたらボスが隅の方で掃除していた自分に気づいて、”You’re the best”って言ってくれて、ボスはちゃんとみてくれてたんだなと思って、嬉しかったです。

ミラノでのインターンでも、実際にファッション業界の川上をみることができたのが財産です。今の仕事はまた違うことをしていますが、どの仕事も根本にはこのファッションウィークでの経験が全ての始まりになっていることが意識させられます。
あとは、この業界で頑張っている同世代の子達と繋がれたことが本当に嬉しい!モデルやマーケティングやデザインや、いろんな職種の子達だけど、世界中からわざわざこのファッションウィークに働きにくる子達ってやっぱり本気だし、そういう子達と繋がっているだけで、今も励みになります。
最後に
自分1人で活動するのも学びは大きいと思いますが、コネもないし専門学校も出ていないような自分にとっては、実際に業界の中に/組織の中に入って働いてみるのが一番学びになりました。どんな道を通ることもできたとは思いますが、今の自分がいるのは、間違いなく海外に出て本物を見て きたからこそだと思います!


Leave a comment